2026.09.14
- 豆知識
- 非常用発電設備
停電対策としての非常用発電機点検とその重要性

目次
停電対策で確認したい非常用発電機の点検項目と動かない原因
台風や地震、豪雨などの災害によって停電が発生した際、施設の安全確保や事業継続を支える設備が非常用発電機です。病院や福祉施設、工場、商業施設、オフィスビルなどでは、照明や通信設備、給排水設備、医療機器などへの電力供給が止まることで、大きな影響が生じる可能性があります。
そのため、停電対策として非常用発電機を設置するだけでなく、「停電時に確実に始動し、必要な時間だけ運転を継続できる状態」に保つことが重要です。定期的な非常用発電機の点検を行い、異常を早期に発見することが災害対策の基本となります。
災害時に非常用発電機が動かない主な原因
非常用発電機が始動しない原因として、まず注意したいのがバッテリーの劣化や充電不足です。非常用発電機は普段使用する機会が少なくても、バッテリーは徐々に劣化します。必要な電圧を確保できていないと、停電時にセルモーターが十分に回らず、エンジンが始動できないことがあります。
また、燃料不足や燃料の劣化、エンジンオイル・冷却水の不足、配線や端子の緩み・腐食なども不具合の原因です。長期間試運転をしていない場合には、燃料系統や内部部品に問題が発生していても、停電が起こるまで気づかないケースがあります。
さらに災害時には、浸水や地震による設備の損傷、給排気口周辺の障害物など、通常とは異なる原因で運転できなくなる可能性もあります。こうしたトラブルを防ぐためにも、平常時からの点検が欠かせません。
停電前に確認したい非常用発電機の点検項目
施設管理者・設備担当者が日常的に確認しておきたい主な点検項目は、以下のとおりです。
・燃料が必要量確保されているか
・燃料・オイル・冷却水の漏れがないか
・エンジンオイルや冷却水の量が適正か
・バッテリーの充電状態に異常がないか
・バッテリー端子に緩みや腐食がないか
・警報ランプやエラー表示が出ていないか
・配線・接続部に損傷や緩みがないか
・吸気口・排気口の周囲が塞がれていないか
・試運転時に異音・異臭・異常振動がないか
・自動始動・停止が正常に作動するか
外観確認や燃料残量のチェックなど、施設担当者でも確認しやすい項目はあります。一方で、電圧測定や始動性能の確認、負荷をかけた試験、内部部品の点検などは専門知識が必要です。異常がある場合は無理に自己判断せず、専門業者へ相談しましょう。
「始動するか」だけでなく「使い続けられるか」も確認する
停電対策では、非常用発電機が一度始動すれば安心というわけではありません。想定される停電時間に対して燃料が十分か、どの設備へ電力を供給するのか、途中で燃料を補給できる体制があるかまで確認しておく必要があります。
特に大規模災害では、停電が長時間続く可能性があります。発電機の運転可能時間や燃料消費量、優先して電力を供給する設備をあらかじめ把握しておけば、災害発生時にも落ち着いて対応しやすくなります。
非常用発電機の点検は、単なる機器のメンテナンスではなく、施設全体の停電対策・災害対策の一部です。「最後に点検した時期がわからない」「長期間試運転していない」「停電時に本当に動くか不安」といった場合は、早めに専門業者による点検を検討しましょう。
非常用発電機の法定点検・業者選び・費用|災害対策のまとめ

停電対策として非常用発電機を確実に機能させるには、日常的な確認だけでなく、設備の用途や法令に応じた定期点検を適切に実施することが重要です。特に消防用設備等の非常電源として設置されている自家発電設備では、消防法令に基づく点検が必要となる場合があります。
「発電機は設置しているが、いつ点検したかわからない」「法定点検の内容を把握できていない」という施設管理者・設備担当者は、点検記録を確認し、必要に応じて専門業者へ相談しましょう。
非常用発電機の法定点検とは?
非常電源として設置されている自家発電設備の点検では、単にエンジンが始動するかだけでなく、設置状況、燃料装置、始動装置、制御装置、配線、冷却装置、潤滑油など、幅広い点検項目を確認します。
総合点検では、接地抵抗や絶縁抵抗、始動装置、保護装置、運転性能なども確認対象です。運転性能については負荷運転または内部観察等によって確認する方法があり、消防庁も必要な知識・技能を有する者が実施することが適当としています。
そのため、法定点検が必要な設備については、施設担当者による目視確認だけで完結させず、専門知識を持つ業者と連携して維持管理することが大切です。
非常用発電機の点検を業者へ依頼するタイミング
災害対策の観点では、不具合が発生してから修理するのではなく、異常の兆候を早期に発見することが重要です。
最後の点検時期が不明、長期間試運転していない、バッテリー交換履歴がわからない、始動に時間がかかる、警報やエラーが表示されているといった場合は、早めの点検をおすすめします。
また、災害対策マニュアルを見直すタイミングや、台風・地震への備えを強化するときも、非常用発電機の点検状況を確認する良い機会です。
非常用発電機の点検業者を選ぶポイント
業者選びでは、費用だけでなく対応範囲を確認しましょう。非常用発電機の点検実績があるか、法定点検に対応できるか、バッテリーやオイルなどの部品交換、故障時の修理まで相談できるかが重要です。
さらに、点検後に結果を報告書として提出し、「現在どのような状態なのか」「今後どの部品を交換すべきか」をわかりやすく説明してくれる業者であれば、設備管理もしやすくなります。
非常用発電機の点検・メンテナンス費用は?
非常用発電機の点検費用は、発電機の種類や出力、設置場所、点検内容、作業人数、負荷運転の有無、交換部品などによって異なります。そのため、一律の金額だけで判断するのではなく、自施設の設備に合わせて見積もりを取ることが大切です。
見積もりでは、基本点検費用のほか、出張費、部品代、追加作業費などが含まれているかも確認しましょう。安さだけで選ぶのではなく、必要な点検項目が含まれているかを比較することがポイントです。
まとめ|定期点検で停電対策・災害対策を確実なものに
非常用発電機は「設置していること」ではなく、「停電時に確実に始動し、必要な時間運転できること」が重要です。定期的な非常用発電機の点検によって不具合の原因を早期に発見し、バッテリーや燃料、各部品を適切な状態に維持することが、実効性のある停電対策・災害対策につながります。
「前回いつ点検したかわからない」「法定点検が必要か確認したい」「点検や修理にかかる費用を知りたい」という場合は、点検・見積もり相談をご利用ください。現在の設備状況を把握し、災害時に安心して使用できる状態へ整えておきましょう。
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