2025.11.04
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非常用発電機が動かない!? 故障を防ぐ定期点検の重要性

非常用発電機が動かない!? 原因と対策
災害や停電時に、建物の照明・通信・医療設備などを支える「非常用発電機」。
しかし、いざというときにエンジンがかからない、エンジンが動いているのに発電しない。──そんなトラブルが少なくありません。
実は、非常用発電機の多くは“日常的に稼働しない”設備であるため、定期的な点検・整備・メンテナンスを怠ると確実に劣化が進むという特徴を持っています。
■ 主なトラブル原因
1.燃料の劣化
非常用発電機の多くは軽油を使用しています。燃料タンク内で長期間放置されると酸化・水分混入が進み、沈殿物が発生します。
これが燃料フィルターの詰まりや噴射不良を起こし、始動不能の原因になります。特に2年以上補充や入れ替えをしていない場合は要注意です。
2.バッテリー上がり
始動用バッテリーの電圧低下も非常に多いトラブルです。定期的に交換を行わないと、いざというときにセルモーターが回らない事態になります。
一般的には5~7年で交換が推奨されますが、環境温度や待機時間によって寿命は短くなります。
3.オイルや冷却水の劣化・漏れ
潤滑油や冷却水も放置していると性能が低下します。オイルが酸化するとエンジン内部に沈殿物がたまり、回転不良や異音、焼き付きのリスクが高まります。
また、パッキンやホースの経年劣化による微細な漏れも、長期放置で致命的な故障につながります。
4.自動起動装置の故障・誤作動
非常用発電機は自動で起動する仕組みですが、制御盤やリレーの不具合があると、停電時でも発電機が作動しません。
特に制御盤の接点腐食や配線の断線は、目視では判断できないため、専門業者による定期点検が欠かせません。
■ 日常点検の重要性
非常用発電機は「動かしていない時間こそが劣化を進める」設備です。
月1回程度の無負荷運転(試運転)を行い、異音・排気の色・振動などを確認することが推奨されます。
また、バッテリー電圧・燃料残量・漏れの有無などをチェックし、記録を残すこともトラブル防止に有効です。
これらの簡易点検を積み重ねることで、いざというときに確実に動く「信頼できる非常用発電機」を維持できます。
■ トラブルを防ぐための運用のコツ
非常用発電機のトラブルは「故障」よりも「放置」が原因であるケースが大半です。
メーカーや専門業者による定期的な点検・整備を受けることで、部品交換や燃料の入れ替え時期を適切に把握できます。
また、年に1回は負荷試験を実施し、実際に電力供給ができるかどうか確認することも大切です。
この試験では、エンジン・発電部・制御盤が連動して正常に動作するかを検証するため、
「正常に回るけれど電気が出ない」といった見逃しがちな不具合も事前に発見できます。
停電時に確実に稼働させるためには、「動かさない期間の管理」が最大のポイントです。
定期点検と正しい運用を組み合わせてこそ、非常用発電機は本来の性能を発揮します。
次章では、法定点検の内容と、業者選び・費用の目安について詳しく解説します。
法定点検・業者選び・費用の基礎知識

非常用発電機は、建物の安全や事業継続に欠かせない「命綱」となる設備です。
しかし、普段動かさないために“本番で動かない”というリスクが常に潜んでいます。
こうした事態を防ぐため、法律でも「定期的な法定点検」が義務付けられています。
ここでは、その内容や業者選びのポイント、費用の目安について詳しく解説します。
■ 法定点検とは? 消防法等で義務付けられた点検内容
非常用発電機の点検は、主に消防法等に基づいて行われます。
消防法では、防災設備として設置されている発電機について、年1回の総合点検と6か月ごとの機能点検が求められています。
この点検では、エンジンの始動性能、燃料の状態、制御盤の動作など、稼働に関わる全項目を確認します。
つまり、法定点検は「努力義務」ではなく、事業者・建物管理者の責任として定められているのです。
違反した場合は、消防署や行政からの是正指導、最悪の場合は罰則の対象となることもあります。
■ 点検業者の選び方|資格・実績・サポート体制をチェック
非常用発電機メンテナンスを依頼する際に最も重要なのが「業者選び」です。
発電機の構造や法令を理解していない業者に任せると、正しい判定ができず、
「点検をしたのに動かない」というトラブルにもつながりかねません。
業者を選ぶ際には、次の3つのポイントを押さえましょう。
1.資格・技術体制の確認
消防設備点検資格者や自家発電設備専門技術者などの有資格者が在籍しているかを確認しましょう。
また、メーカー講習を受けた整備士が対応しているかも信頼性の目安になります。
2.対応実績・サポート範囲
発電機のメーカー・出力規模・設置環境によって、点検内容は異なります。
医療施設・工場・オフィスビルなど、自社と同規模・同環境の実績があるかを確認すると安心です。
3.報告書・改善提案の内容
点検結果を「ただ報告するだけ」ではなく、劣化状況の写真や改善提案を具体的に提示してくれる業者を選びましょう。
長期的に安心できるパートナーかどうかは、報告書の質で判断できます。
■ 非常用発電機の点検費用とコストを抑えるポイント
非常用発電機の点検費用は、発電機の出力や設置場所、点検内容によって異なります。
一般的な目安としては、年1回の法定点検で10万円〜30万円前後が相場です。
負荷試験を伴う場合や、燃料タンクの清掃・交換が必要な場合はさらに費用が加算されます。
コストを抑えるためには、
・点検結果を踏まえた計画的な部品交換
・計画的な整備計画の提案
といった方法が有効です。
一時的に費用を削るよりも、「トラブルを防ぐメンテナンス」こそが最も経済的といえます。
■ まとめ|非常用発電機のメンテナンスは「安心を維持する投資」
非常用発電機は、使う頻度が少ないからこそ「点検が命」です。
法定点検を怠ると、いざという時に動かないだけでなく、法的リスクや人的被害にもつながりかねません。
資格と実績を持つ専門業者に依頼し、定期的な非常用発電機の点検・整備を実施することで、企業・施設の安全と信頼を長期的に守ることができます。
「最近点検をしていない」「動作確認の方法がわからない」という方は、 まずは見積もり相談から始めてみてください。小さな点検の積み重ねが、大きな安心を支えます。
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